帯広駅(十勝の風土)そして平原通へ


帯広市は、地理的に広い十勝のほぼ中心に位置していることもあり、鉄道高架事業を含む帯広駅周辺の建築コンセプトについては、
十勝らしい帯広市を囲む豊かな自然風土をモチーフとした建築デザインがなされている。

駅舎の屋根は、日高山脈をイメージさせ、十勝プラザ南公園はプンゲンス(白系の樹木)と水により日高山脈の森を表し、
駅南北に建つ照明は、防風林を表わしている。


帯広駅北口広場より               とかちプラザ南東方向より




防風林をイメージさせる照明灯 


また、帯広駅北口に設置されているカスケード(噴水)は、日高の山々からの絶え間ない湧き水を想像させ、
エゾシカ像は日高の森に多く生息しているエゾシカが集う様子が覗える。



高架の防音壁には、帯広市の四方を囲む日高山脈・耕地防風林・大雪山系及び十勝川がそれぞれ描かれている。
日高山脈と耕地防風林は防音壁の北側、大雪山系と十勝川は防音壁の南側にデザインされており、これは、南から見ると行く方向には
大雪山系と十勝川があり、北から見ると日高山脈と耕地防風林があるようにデザインされている。


北からの風景 





南からの風景 



帯広駅から平原通へと続く歩道上には、街路樹として赤ガシワ(別名アカナラ、レッドオークともいう。)が配置され、日高の山々から平原に
至るまでの動物の通り道という設定であり、赤ガシワにできる「どんぐり」はエゾリスの餌となるよう植樹されたものだ。



駅前から平原通を望む風景

平原通(駅前通り)には、藤丸前と六花亭前にそれぞれ3体と1体の鹿のモニュメントが設置されているが、これも日高山脈(帯広駅)から平地に出てきた
親子のエゾシカがイメージされている。駅から藤丸前及び六花亭前に至る間には数十個の鹿の足跡が埋め込まれ、その足跡を追って散策と
いうのもいいのかもしれない。



藤丸前の親子鹿(中央お母さんリン、双子の兄弟ダイチとソラ)  六花亭前の鹿(お父さんダン)

今では、鹿のモニュメントを題材にした「平原の鹿物語」という物語もでき、平原まつり(9丁目会場)と冬のクリスマスファンタジー(帯広駅東コ
ンコース)で紙芝居による読み聞かせなども行われている。



 

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